※「児童発達教育専攻」の前身となる「子どもケア専攻 子ども心理コース」の2023年3月卒業生です。
記事内の科目名や開講時期、学習内容は現在の「児童発達教育専攻」のものと異なる場合があります。
- [取得資格・免許状]
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- ●小学校教諭一種
嬉しさから先生をめざしました。
高校時代に部活で幹部を務めていました。後輩たちの力を伸ばすため、一人ひとりに合った励まし方やかかわり方を試行錯誤し、彼らが成長する姿に喜びを感じたのが、先生の仕事に興味を持ったきっかけです。子どもの個性を深く理解したうえで指導や支援のできる先生をめざし、心理学も深く学べる名古屋学芸大学を選びました。
1年次は、子ども、教職、心理学についての基礎知識を学びました。驚いたのは、講義であっても能動的な授業スタイルです。例えば「教職入門」では、学習指導要領の変遷について年代ごとにグループでまとめ、プレゼンテーションをしました。仲間と話し合いながら進めることで理解が深まり、記憶も定着することを実感し、将来、自分が授業を行う際の指針になりました。また「心理学概論」では、教育などの分野に心理学の知見がどう活かされているのか、身の回りにある事例を元に楽しみながら学べました。授業外では「教職プロフェッショナル講座」にも参加し、先生をめざす仲間や先輩から刺激をもらいました。
2年次は、各教科の模擬授業が始まりました。最初は緊張しましたが、授業のはじめに行われる先生のデモンストレーションや仲間の模擬授業、そして自分の模擬授業に対する児童役の仲間の反応を見ながら試行錯誤するうちに、授業を面白くする工夫、わかりやすい板書や机間指導(児童の席を回り、理解度に合わせて個別に指導すること)の方法がわかってきました。一方、心理学では、人間の生涯にわたる発達の知識や、認知に関する実験方法を学んだほか、アンガーマネジメントのスキルなども身につけ、この頃から始めた小学校でのボランティア活動でも役立てることができました。
3年次になると、これまで30分程度だった模擬授業が、実際の現場と同じ45分に。授業のねらいや子どもの興味を引く導入、発問の仕方などに加え、現実的な時間配分も意識した指導案をつくり、実践しました。心理学では、カウンセリングや心理アセスメントの技法を習得。問題行動のある児童に対して、「ダメ」と叱るのではなく、詳しく状況を聞いて一緒に対策を考える方法など、現場を想定しながら体験的に学びました。また、ボランティア先の小学校での経験から特別支援教育に興味を持ち、「特別演習D(多文化共生)」などの授業を通して、発達に障がいを持つ子どもの現状や社会的支援への理解を深めました。
教育実習では6年生を担当しました。高学年ということもあっておとなしい様子でしたが、大学での学びを活かし、授業の開始時に問題に関連したエピソードや、写真を用いたアイスブレイクを取り入れるなど工夫すると、積極的に答えてくれるようになりました。またこの実習では、ある児童から友人関係の悩みを聞き、急遽「友達とのかかわり方」をテーマに道徳の授業を行いました。授業でも児童への指導でも、子どものこころの動きを見逃さず、すぐに反応できたのは、4年間の学びの成果だと感じます。そして4年次は、教員採用試験対策も本格化。「教職プロフェッショナル講座」での手厚い指導はもちろん、励まし合える仲間のおかげで、無事合格できました。
※掲載内容は在学時に取材した2023年2月末現在の情報です。
※「児童発達教育専攻」の前身となる「子どもケア専攻 子ども心理コース」の2022年3月卒業生です。
記事内の科目名や開講時期、学習内容は現在の「児童発達教育専攻」のものと異なる場合があります。
- [取得資格・免許状]
-
- ●小学校教諭一種
- ●認定心理士
- ●准学校心理士
持つ子どもの力になりたかった。
母がピアノ教室を開いていたので、日頃から子どもと接する機会が多く、自然と子どもとかかわる仕事に就きたいと思うようになりました。一方で心理学にも興味があり、人の行動や感情の動きを学びたいと考えていました。名古屋学芸大学を選んだのは、興味のあった分野を組み合わせて学べると思ったからです。
1年次は、教育者の役割や意義、心理学の基礎などを学びました。「心理学実験演習」では単語の記憶課題を行い、情報を提示する順序によって記憶に違いが生じることを学びました。実際に体験しながら学ぶことで理解も深まり、それなら教員になった時、授業はこの順序で…と、イメージが広がりました。また「教職入門」では、憲法に基づいた教育の考え方や、ノートやテストの添削の仕方など、実践的な内容も学びました。小学生時代に何気なく受け止めていた先生の添削にもさまざまな工夫があったことがわかり、先生という職の奥深さを再認識しました。
2年次からは模擬授業が始まりました。最初は恥ずかしさと緊張で原稿の棒読みでしたが、回を重ねるうちに自分も楽しめるように。心理学の学びをもとに、理解しやすい授業の組み立て方や板書の書き方、指示の出し方などを意識すると、先生や仲間から良い反応をもらえ、手応えを感じました。また心理学領域では、対象者の状態や問題を評価する心理アセスメントなど、多様な心理学の考え方に触れました。「教育心理」の授業では、不登校の要因や発達障がいの理解と支援の必要性について学びました。徐々に学びの内容が実践的になり、小学校教諭をめざす自覚が芽生えてきました。
3年次になると、模擬授業の内容がより実践的になりました。指導案は、授業の意義や効果、板書や教材の使い方などを具体的に書き、授業時間も実際と同じ45分。教え方もタブレット端末を使うなど、教育現場での取り組みや課題に対応する工夫が求められるようになりました。そして何より難しかったのは、理解度の異なる児童一人ひとりに対応できる内容にする点です。これには実際の教育現場のビデオを観ながら小学校教諭の動きを学んだ「教職実践演習」や、発達に障がいを持つ児童への支援法を学んだ心理学の授業、さらに小学校でのインターンシップの経験を活かすことができました。
「教育実習」では、1年生のクラスを担当しました。心理学の知識も取り入れ、前に出て発表してもらうなど、身体を動かしながら学ぶ授業を行うと、児童たちの反応も良く、45分間集中して取り組んでもらうことができました。また、この実習では、クラスに馴染めない児童との出会いもありました。毎日声を掛け続けると、次第にこころを開いてくれ、授業で手を挙げて発表するまでに。一人ひとりに寄り添うことの大切さを実感しました。4年次は、採用試験対策にも全力で取り組みました。「教職プロフェッショナル講座」の一環として行われる対策講座など、希望する自治体に合わせて手厚く指導していただき、無事に合格することができました。
※掲載内容は在学時に取材した2022年2月末現在の情報です。